希望について

パンドラの時代(http://www.impala.jp/pandora/index.html)という池澤夏樹さんがネット上に書いているコラムをあらためて読んでみた。

では希望とは何か?
実を言えば、希望はいつだってあるのです。なぜならばそれが希望の定義だから。
時が流れる以上、事態は変化しますし、変化の中には良いのも悪いのもある。だから、希望というのは時が持つ資質の一つに過ぎない。
必要なのは希望を具体化することです。災厄の一つ一つを検討して、希望の側に繰り込んでゆく。

ぼく自身、この国、世界全体、どのレベルにもシニカルな状況が満ち溢れていて、それに対してぼく自身もシニカルな怒りをもつことしかできなくて、たまにその怒りをこの場でぶちまけたりもしているのだが、やはりそれは同じ穴のむじなということだと思う。シニカルでいるのはもっともらしいし、誤らずにいられる唯一の立場かもしれないけど、でもそこから抜け出さなくていけないと思うのだ。そのためには「希望」が必要なのだけど、夜見つかった気がしても朝起きるとなくなっているからな…。