選挙

駅で民主党の候補が演説しているのをたまたま耳にしたのだけど、議員年金廃止について声をはりあげていたのだった。たしかに優遇されすぎているとは思うけど、OB含めて数千人程度の年金を廃止したところで財政にはほとんど寄与しないだろうし、政策的に考えて単に人気取り以上の意味はないんじゃないかなと思った。

仮に、選挙民がこの政策に快哉を叫ぶとしたら、うまい汁を吸っているやつに一泡吹かせたいというルサンチマンからで、なんだかんだいっても、人の不幸は蜜の味ということだ。この候補者は、選挙民がそんな感情をいだくことを期待しているのかと思ってしまう。

それに、裏を読むと、国民に負担を押しつける露払いとして議員も身を切っておきましょうということで、ありがたい話なんかではぜんぜんなく、むしろ覚悟を決めろよというパフォーマンスにみえてしまう。

いや、別に負担するのがいやだというわけでない。こうしておけば明るい未来が待っていますという長期的なプランのもとなら理解できるのだが、財政は危機的な状況だというアジテーションばかりで、そういうものはまったく見えない。これまでの歴史を振り返っても緊縮財政政策は火のないところに煙をたてて実際に火事が起きたというパターンが多いので、単に無駄に血を流すだけなんじゃないかと疑心暗鬼になる。

郵政民営化も同じことだけど。