笑い男

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』のエピソードNo.04〜No.06は「笑い男」というサイバーテロリストをめぐるストーリーだった。この笑い男のロゴ(http://www25.big.or.jp/~mastermd/gateway.html)はとてもクールだ。周囲に書かれている英文は“I thought what I'd do was,I'd pretend I was one of those deaf-mutes”。これはJ.D.サリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の中に出てくる言葉で、村上春樹訳だと「そこで何をするつもりだったかっていうとさ、聾唖者のふりをしようと思ったんだ」という意味だ。ホールデンは、家に帰るのをやめて西部までヒッチハイクして、そこでひとりきりで暮らすことを考える。そのときの言葉だ。

ということは「笑い男」というのは、同じサリンジャーの『ナイン・ストーリーズ』という短編集の中の“The Laughing Man”という作品からきていることはまちがいない。これはぜひとも読まなくては。(というか実はずっと昔に読んでいるような気もする)。