歴史と日常

「本に関する3つの記憶」について。

指輪物語』、題名不詳の明治の飛行機乗りの一代記、『母なる夜』という3冊の本を無理やり「歴史」という言葉でくくって、そこから「歴史」はいやで「日常」がいいというぼく自身の好悪の表明をしたものだ。

なぜ消したかというと、第一に説明が中途半端でまとまっていなかったから。それだけなら続きを書けばいいのだけど、そもそもそれぞれの本を「歴史」という言葉でくくるのは無理があった。

もちろん「歴史」とまったく関係ないことはないのだけれど、「歴史」という言葉が的確でなかったり(『母なる夜』についてはむしろ「時代」という言葉が適切だった)、ほんとうにいいたいことは別のことだったりした(『指輪物語』は「喪失感」について語るべきだった)。

「歴史」はいやで「日常」がいいというのはほんとうだけれど、これらの本とからめずにそれだけを書けばよかった。

大風呂敷を広げるのはやめよう。