下半身ずぶ濡れ

夜の駅前。足早に通り過ぎようとしたら、高校生のカップルの男の方が急にきれて、もっていったコンビニの袋を地面にたたきつけた。中には飲み物が入っていたらしく、茶色がかった液体が折り悪くぼくの足元に噴出し、ズボンの下のほうが大雨の中を1時間以上歩いたようにびしょぬれになってしまった。バカ高校生はその惨状を知ってか知らずか脇目もふらずにスタスタとその場所から立ち去ってゆく。ぼくはただ呆然と立ちつくすばかりだった。

そのあと何事もなかったかのように並んで歩く二人の姿を見かけて、ぼくのはらわたは煮えくり返ってモツ煮込みができそうだった。